とよなか企業探訪

環境科学大阪株式会社


▲ 小さいながらも特色ある会社を率いる佐藤社長

NHKの朝ドラ「らんまん」で脚光を浴びた植物(学)ですが、豊中にも学術的に植物にかかわっている会社があります。
豊中商工会議所のすぐ近くに本社がある環境科学大阪株式会社がその会社で、植物のほか動物・生物・自然環境を扱っています。どんなビジネスをされているのか佐藤社長に聞いてみました。

●社名のとおり、環境を科学する会社
当社は、動植物に関わる「調査」「計画」「応用」などの業務を行う技術集団です。もともと豊中にあった「環境科学株式会社」が諸般の事情で清算されることになり、平成23年6月に事業を引き継いで、吸収分割承継会社として設立しました。
河川やため池を含む陸域の動物・植物の生息状況調査がメインで、その成果を活かした環境アセスメント(環境影響評価)等の分野の業務を主に行っています。
また、生物調査はもとより、環境保全・創造などにかかる計画、生物をテーマとした啓発資料や学習に関する業務なども幅広く対応しています。


▲ 指定管理で運営している箕面公園昆虫館

●「調査」「計画」の具体的な内容とは?
調査対象は、「陸生動物」では哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・昆虫類・陸産貝類・土壌動物、「水生生物」では、魚類・底生動物・付着藻類などです。
植物は、ある地域に生育している植物の全種類を意味する「植物相」、植物が集合して生活しているときの集団(集合のしかたによって、草原、森林などに区別される)を意味する「植生」が主な対象です。
自然環境や生物にかかる企画・計画業務では、
◇生態系・特定動植物の個体群、群集の保全計画、
◇自然環境の復元・創造にかかる整備・管理計画(ビオトープ計画)、
◇地方版レッドデータブック作成、地域別生物リスト作成、
◇環境基本計画などの自然環境分野の調査・計画、
◇自然環境をテーマとした学習プログラムや市民参加による身近な自然調査などの企画、啓発冊子などの作成、などがあります。

●経営基盤と体制の「新たな枠組み」への移行を加速
身近なところでは、箕面公園昆虫館の運営業務を指定管理で請け負っていて、現在2期・7年目になります。
当社の仕事は、官公庁・地方公共団体事業の元請・下請による受託業務が大半を占めるため、今後は官民バランスのとれた受注と社員の若返りで経営基盤の移行を加速させるビジョンを持っています。
売りは「高い技術力」と「フットワークの軽さ」と自負していますので、動植物や自然にかかる仕事があれば、ひとまずお声がけいただきたいです。
人材に関しては、動植物の特定や生態に関する実力があれば趣味と仕事を両立できる会社ですよ。


▲ 新種を発見した社員もいる技術集団

環境科学大阪株式会社

■代表取締役 佐藤 亮 氏
■事業内容 動植物調査、自然環境や生物にかかる企画・計画業務
■従業員 27名
■所在地 豊中市岡町南1-1-10
■TEL 06-6855-0667
■ホームページ http://www.kankyok.co.jp/
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